世界No.1の総長と一輪の花
「…ここ、壱成くんのお部屋?」
私がそう聞くと、壱成くんは不思議に思ったのかゆっくり起き上がって何かを探し出した。
「…僕、また部屋間違えたかも……」
"また"
ということは以前も間違えたことがあるのだろうか……
「何号室にいたの?」
「……わかんない。けど、エレベーターで上った記憶はある……」
…困った。こういう時はどうすればいいのだろうか。
早乙女さんに相談する?それとも…フロントに連れていく?
「…一緒にお部屋探そうか」
「いいの?」
「壱成くんの家族、心配してると思うし」
きっとすぐに見つかるだろう。
なんて思いながら壱成くんと一緒に部屋をあとにした。