世界No.1の総長と一輪の花
それにしても……
ここのホテルは広すぎる。ひとつの階に10部屋あり、それが15階まである。
1階はレストランで客室ではないのだけど。
「おねーさん!こっち!地下に行こ!!!」
気のせいか。
壱成くんが楽しそうに見える……
ぐいぐいと私の手を引っ張って、にこにこ笑顔でそう言うんだ。
「…エレベーターで登ったんだったら地下1階は違うと思うよ?」
それに地下1階は客室として使われていないのだから。
「僕、先に行ってるー!」
…え?
壱成くんは私の手を離すと、すぐに走り出してエレベーターへと向かう。
「ちょっと待っ…!!」
私の声で壱成くんは止まってくれず、エレベーターに乗ると扉が閉まった………
…!!!
私は急いで階段をおりた。
5階から地下1階に……