世界No.1の総長と一輪の花
「無事で良かったからいいけど……
何でここでバイトしてんの」
…!!!
そうだ。バイトのことも全部バレて………
「………か、勝手に…ごめんなさい…
でも、どうしてもバイトしたくて…役に立ちたかったの。恩返しにもなるし……」
「…バカ花莉。バイトすんならせめて危なくねぇ仕事にしろ」
ここが危ないとでも言うような言い方。
さっきのことがあったから全く危なくない、とは言いきれないけど……
嘘ついてまでバイトをしたのは私だ。
「…嘘ついてごめんなさい………」
「許さねぇ」
「!!」
「お前、もう部屋戻れ。夜は絶対部屋から出んじゃねぇぞ」
ぱっと手を離して、私に背を向ける詩優。
…怒ってる………
私が嘘ついたから呆れた?
それとも嫌いになった…?
…傷つけた……?
「待って…!!行かないで…っ!!」
私はぎゅっと詩優の背中に抱きついた。