世界No.1の総長と一輪の花






それからよく学校であの子のことを見つけては目で追うようになった。





あの子は京子の前では花が咲いたような可愛い笑顔を向ける。





…あー……まじで可愛い……





そんな笑顔を向けるのは京子の前でだけ。他の男に話しかけられたら戸惑ったような表情になっていた。





たぶん人見知りだろう。





いつか俺にもあんな笑顔を向けてほしい…なんてな…





まずあの子は俺のことなんて知らねぇだろうし。





「そんなに好きなら紹介してあげようか?」





京子がそう言ってくれるけど…





「…いや、まだいい」





俺は断った。





族と関わるとその子が狙われる可能性が高い。
中途半端に関わって危ない目に遭わせたくないから…











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