世界No.1の総長と一輪の花






あの子はどうだろうか。
俺に興味はないし……正体を知ったら怖がる、だろうな……





媚びるか怖がるか、それが普通の反応。





でも、もしかしたらあの子なら受け入れてくれるのではないか……とも考えてしまう。





…都合のいいように考えんな、俺……





「あっ」





カラオケ店から少し歩いたところで見かけた女の子。その子は同じ学校の制服で、時々目を擦りながらあるいている。




……泣いてる?




肩よりも長い髪で、どこか人を惹きつけるオーラがある…





…間違いなくあの子だ。





スマホで時間を確認すると、今は深夜2時を過ぎたところ。




…こんな時間に危ねぇだろ……




あの子を見てにやにやする男が5人、近くにいるし……




「…あー……」




絶対絡まれるやつだ。
しかもあの子は近くにいる男に気づいてねぇし…





























「そこのあんたらさ、俺の暇つぶしになって」




気づいた時には足が勝手に動いていた。男5人の前に立って、喧嘩をふっかける。






< 471 / 599 >

この作品をシェア

pagetop