世界No.1の総長と一輪の花
涙がとまると、またバイクに乗せられて詩優の部屋に来た。
「これ合鍵な」
詩優はぽんっと私の手の上にカードキーを置く。
「…え?」
普通会って数日の人に合鍵を渡す人間がいるだろうか。
いや…いた。目の前に。
「一緒に住むんだったらあった方が便利だろ?」
……一緒に住む………詩優…と?
「あー待って。一緒に住むの?とか言うのはなしな。それに俺、もう花莉から許可もらってるし」
…許可?……したっけ……?
首を傾げる私に
「お前のこともらっていいって聞いたろ?」
と、詩優が言う。
……あれってそういう意味だったの?……私…頷いたけどさ………
「これに関しては拒否権なしで」
と、言い残してすたすたと歩いて行った詩優………
これから大丈夫だろうか…