世界No.1の総長と一輪の花
「1個は花莉がつけてて。おそろいでつけよ」
私の髪を耳にかけてから、箱から1個赤いイヤーカフを取り出して耳につけてくれた。
…おそろい!!
「俺にもつけて」
詩優は私の前に屈んで、イヤーカフを私に手渡す。
そっと耳に触れて、言われた通りイヤーカフをつける。
やっぱり詩優には赤が似合う。
元からつけていた赤いピアス、それがとても似合っていたから……赤いイヤーカフを見つけた時、詩優に似合うのではないかと思ったんだ。
そっと顔を近づけて、唇にキス。
すぐに離れるつもりだったけど、詩優は私を逃がす気はないらしく後頭部に手を回してきた。
「!!」
角度を変えて何回もするキス。
ドキドキとうるさい胸の鼓動。詩優に聞こえてしまうのではないか、と心配になる。
今日は、なんだか優しくて私の息が苦しくなった頃にすぐに唇が離れた。
いつもは息が苦しくなってもキス続けるのに…