世界No.1の総長と一輪の花
「それ、返さねぇと朝飯つくってやんねぇからな」
奏太と壮と兄弟になってから朝食を作るようになった。
作るって言っても簡単なやつ。それも毎朝ホットケーキ。
昼食、夕飯は花莉が作ってくれてる。
「…それ、ずるくね?」
なんて言いながら壮はブロマイドを返してくれた。
…単純なやつ
奏太も壮もどいてくんねぇけど…
「二人とも、どいてくんねぇと作れねぇんだけど」
壮はまたにやりと笑って「3分で終わるから待ってて」と言う。
…何が3分で終わるって?
カップラーメン?
「奏太、今のうちに」
「あぁ」
足の上から奏太が退いてくれて、動けるようになった。
奏太は屈んで、ベッドの下を確認していく。
「総長の部屋、エロ本あるかまだ確認してなかったからさ」
にやにやする壮。
……でも残念だったな。俺はエロ本なんて持ってねぇし
動こうと思えば動けるけど、そのまま3分間じっとしておいた。