世界No.1の総長と一輪の花







続いて、文化祭実行委員とお化け屋敷でやるお化け役や裏方を決めている最中に隣の席の関根が「ねぇねぇ、夜瀬くん!」と声をかけてきた。



「ん?」


「夜瀬くんって妃芽乃さんのどこが好きなの?」




いきなり何でそんなことを聞いてくるのか、とか
何で教えなくちゃいけねぇのか、とか思ったけど




「全部」




と答えた。
だって花莉の嫌いなとこなんてねぇし。全部好き。




「妃芽乃さん、愛されてるんだねぇ~!!羨ましい~!!」




「きゃー!」と言いながら自分の顔を手で覆う関根。
俺はそんな関根を放っておいて黒板に目を向けようとしたけど、




「私ね、妃芽乃さんと同中だったんだぁ!!」




というまさかの一言が隣から聞こえてきた。




今まで花莉の中学時代の話なんてちゃんときいたことがなかったし……
少し気になっていたから。




「中学時代の妃芽乃さんもめちゃめちゃ可愛かったよ!!」




笑顔で話す関根。




見てみてぇな……




なんて思っていたら「写真みる?」と言ってきた。





「まじ?」




ちらりと関根を見ると、




「まじまじ!!」




とピースサインをして答えてくれた。



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