世界No.1の総長と一輪の花





「見~ちゃった」


「…全く。そういうのは人に見られないようにやれ」




あとから教室に戻ってきた倫也と竜二がやれやれという表情をする。




「わりぃわりぃ」




「で?デートはどこ行くか決めてんの?」




…話まで聞こえてたのか




「ノープラン」


「やっぱりな」




「初デートってどこ行くのが正解?」




俺の言葉に目を丸くする倫也と竜二。
そして、




「「初デート!?」」




2人の声がハモった。




「詩優!!今までひめちゃんと何してた!?まさか…セックスしかしてねぇの!?」


「…さすがに妃芽が可哀想だ」




倫也は俺の背中をばしばしと叩いて、竜二は呆れた表情へと変わる。




…俺の用事で花莉を外に連れてったことなら何回かあったんだけど…それはちゃんとしたデートとはいえねぇし…




いや、ちゃんとしたデートに誘おうと思った時がなかったわけじゃねぇ。




「そんなんじゃひめちゃんが詩優に呆れるのも時間の問題だぞ!?」





大袈裟に言う倫也。




いや、でも…
デートに誘わない男ってどうなんだ…?
















よくねぇだろ。
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