世界No.1の総長と一輪の花
3日後、私は職員室に行って転校することを担任に伝えてから転校届をもらった。
その帰り、なんで…
なんで…
こんなことになってしまったんだろうか。
「……転校すんの?」
ひらりと廊下に落ちた転校届。それを見て偶然そこに居合わせた詩優がそう言った。
「……う、ん」
もう、話すことなんてないと思っていたから心臓がドキドキと激しく鳴って暴れる。
詩優は私へと手を伸ばして、自分の方へと引き寄せる。
甘い香水の匂い。
刺激が強くなくて、とても安心するいい匂い…
いつの間にかその甘い匂いに包まれていた。
背中にまわされた手はぎゅっと力を込められて、詩優の腕の中へと閉じ込められたことを理解した。
…へ?