世界No.1の総長と一輪の花
「貴詞さんっ…!!逃げてっ!!!」
「…姫さんっ!!!!」
今のうちに…貴詞さんを逃がせたら……
私は海斗さんの拳銃を奪って逃げようとしたが、強い力で腕を掴まれて…
バチンっ!!!!!!!!
と乾いた音が倉庫に響いた。
その衝撃で床へと倒れる私。
頬には鋭い痛みが走る。
「姫さんっ!!!!!」
海斗さんは容赦なく倒れた私の髪を引っ張って、今度はみぞおちに拳を1発入れられた。
痛みで動けなくなる……
苦しくて、息がしずらい……
床へと落ちた拳銃を拾って、銃口を私に向ける海斗さん。
「死ね」
海斗さんがそう言って拳銃を撃とうとした時、私はぎゅっと目を閉じた。