世界No.1の総長と一輪の花




「今日は明日葉いるの?あいつ学校休んでただろ?」



倫也が口を開く。



「どうせ倉庫にいるだろ」



と、呆れ顔の竜二さん。




私はというと………話す余裕がない。聞きたいことはそれなりにある……けどそれどころじゃない。



こんな高級な車……しかもリムジン……乗ったことがない。



ドキドキしながら乗って、着いたのは大きな倉庫………



リムジンから下りて、詩優を先頭に倉庫の中に入ると…



「「「「「「「「「「「「「「「こんにちは!」」」」」」」」」」」」」」」



いったいここに何人いるだろうか……100人以上はいるだろう…



その100人以上の男たちが2列に並んでこっち向かって頭を下げている。



いろんな色の髪……緑、茶色、オレンジ、レインボー……中にはリーゼントもいる。



……まるで軍隊のような…



「みんな聞いてほしい」



詩優が口を開くと、頭を下げていた男たちが一斉に顔を上げる。



詩優が私の手を引っ張って、前につれて行くと肩を抱き寄せられた。



「この子を雷龍の姫にした。だからみんなも守ってほしい」



詩優がそう言うと、



「「「「「「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」」」」」」



と揃った返事が……



そのあとは拍手する人や涙する人……………反応はそれぞれだ。




……おもしろい人たち…



「…妃芽乃花莉です。よろしくお願いします」



私が声を出すと



「「「「「「「「「「「「「「お願いします」」」」」」」」」」」」」」



と、また揃った声が返ってきた。





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