W Love ダブルラブ~イケメン双子に翻弄されて~
マンションに着き駐車場に車を止め、いつものようにそこで「では、失礼します」と帰ろうとしたら、ガシッと肩を掴まれた。
「え?」
「何帰ろうとしてるの?せっかくだから寄ってくだろ?一緒に飲もうよ。女の子誘うの禁止したのは静香ちゃんなんだから責任とってよね」
昼間に社長のふりして女子社員を誘うなと言ったのを根に持ってるのか、有無も言わせず涼月は静香の肩を抱いたまま、ずんずんとマンションロビーに進んでく。
「え、ちょ、帰ります!え~っ梗月さん!」
困って後ろにいる梗月に助けを求めて振り返るも、ムッとした表情で黙って付いてくる。
え?何?
怒ってる感じの梗月に言葉を失って、されるがまま部屋に着いてしまった。
仕方なく一緒に入りリビングに行くと、ダイニングテーブルの上に今日の夕飯が用意されていた。
それも一人分。
「あ、梗月さん、お客様が泊まること中山さんに言ってないんですか?」
中山さんとはこの部屋に通ってるハウスキーパーさんで、もうすぐ60才になろうかと言うベテランさん。主婦でもある彼女の料理は家庭的でとても美味しい。
「あ、忘れてた。まさかずっと泊まるとは思わなかったから…」
先ほどの怒ってる感じは無く呟く梗月。彼も泊まるとは聞いてなかったらしい。
困った顔で料理を見つめる。
「え~?俺腹減ったよ。」
涼月は急に泊まると言い出した癖にブーブー文句を言ってる。
「仕方ない、どこか食べに行くか。出前でもいいけど」
「え~、今から?めんどうだな…。あ、静香ちゃん作ってよ。朝みたいにちょちょちょっと、すぐできるでしょ?」
「え、私がですか?」
「うん、朝のご飯も美味しかったし。じゃ頼むよ。俺その間にシャワー浴びてくる」
そう言うとさっさとリビングを出ていった。
残された静香と梗月は目を合わして無言。
先にため息をついて目を逸らしたのは梗月。
「仕方ない、静香くん頼めるかな?明日は中山さんにちゃんと二人分用意してもらうように言っておくから」
「わかりました。梗月さん、大丈夫ですか?」
「え?何が?」
「なんだか無理してるように見えるので」
心配で、梗月の顔を見つめてるとフッと笑い頭をポンポンと撫でてきた。
「大丈夫。無理なんかしてないよ。涼はいつもあんな調子なんだ。振り回されるのも慣れてる」
急に頭を撫でられ頬に熱がこもる。
優しい顔をして見つめる梗月に目を離せないでいると、「きょ~う」と言いながら涼月が戻って来た。
さっと手を離し振り返る梗月。
「梗、部屋着、貸して?」
「涼、身ひとつで来たと思ったら、もしかして着替え持って来てないのか?」
「いいじゃん。梗の借りればいいと思って身軽で来たんだ」
ふう、と呆れ顔でため息をついて梗月はリビングを後にした。
「はあ~ドキドキした…」
最近不意に触れてくるから、心臓が爆発しそうだ…。
「え?」
「何帰ろうとしてるの?せっかくだから寄ってくだろ?一緒に飲もうよ。女の子誘うの禁止したのは静香ちゃんなんだから責任とってよね」
昼間に社長のふりして女子社員を誘うなと言ったのを根に持ってるのか、有無も言わせず涼月は静香の肩を抱いたまま、ずんずんとマンションロビーに進んでく。
「え、ちょ、帰ります!え~っ梗月さん!」
困って後ろにいる梗月に助けを求めて振り返るも、ムッとした表情で黙って付いてくる。
え?何?
怒ってる感じの梗月に言葉を失って、されるがまま部屋に着いてしまった。
仕方なく一緒に入りリビングに行くと、ダイニングテーブルの上に今日の夕飯が用意されていた。
それも一人分。
「あ、梗月さん、お客様が泊まること中山さんに言ってないんですか?」
中山さんとはこの部屋に通ってるハウスキーパーさんで、もうすぐ60才になろうかと言うベテランさん。主婦でもある彼女の料理は家庭的でとても美味しい。
「あ、忘れてた。まさかずっと泊まるとは思わなかったから…」
先ほどの怒ってる感じは無く呟く梗月。彼も泊まるとは聞いてなかったらしい。
困った顔で料理を見つめる。
「え~?俺腹減ったよ。」
涼月は急に泊まると言い出した癖にブーブー文句を言ってる。
「仕方ない、どこか食べに行くか。出前でもいいけど」
「え~、今から?めんどうだな…。あ、静香ちゃん作ってよ。朝みたいにちょちょちょっと、すぐできるでしょ?」
「え、私がですか?」
「うん、朝のご飯も美味しかったし。じゃ頼むよ。俺その間にシャワー浴びてくる」
そう言うとさっさとリビングを出ていった。
残された静香と梗月は目を合わして無言。
先にため息をついて目を逸らしたのは梗月。
「仕方ない、静香くん頼めるかな?明日は中山さんにちゃんと二人分用意してもらうように言っておくから」
「わかりました。梗月さん、大丈夫ですか?」
「え?何が?」
「なんだか無理してるように見えるので」
心配で、梗月の顔を見つめてるとフッと笑い頭をポンポンと撫でてきた。
「大丈夫。無理なんかしてないよ。涼はいつもあんな調子なんだ。振り回されるのも慣れてる」
急に頭を撫でられ頬に熱がこもる。
優しい顔をして見つめる梗月に目を離せないでいると、「きょ~う」と言いながら涼月が戻って来た。
さっと手を離し振り返る梗月。
「梗、部屋着、貸して?」
「涼、身ひとつで来たと思ったら、もしかして着替え持って来てないのか?」
「いいじゃん。梗の借りればいいと思って身軽で来たんだ」
ふう、と呆れ顔でため息をついて梗月はリビングを後にした。
「はあ~ドキドキした…」
最近不意に触れてくるから、心臓が爆発しそうだ…。