W Love ダブルラブ~イケメン双子に翻弄されて~
「きゃあっ!梗月さんっ!!」
一瞬の事で動けなかった静香は、涼月に殴られ、倒れてしまった梗月に駆け寄った。
「っつ・・・」
膝を着き、梗月を抱き起し、背中を支えた。
殴られた左頬は赤く腫れ口から血が出ているのを、手の甲で無造作にふき取ると涼月を睨む梗月。
「涼月さん!なんでこんなこと…!」
涙目になりながら静香も睨むように涼月を見上げた。
憮然とした表情で見下ろす涼月。
「本当は八つ裂きにいてやりたいところだが、静香ちゃんが泣くから今までの事はこれで水に流してやる。」
「ふん、一発殴るだけで終わりかよ。案外安いな」
不敵に笑い唸るように低い声で言った梗月は立ち上がって涼月と向かい合った。
好戦的に睨み合う二人。
「なんだよ、足りないか?なら反対側も殴るか?」
「や、やめてください!二人とも!」
「静香は黙って」
立ち上がり、涼月の前に立ちはだかると、梗月に後ろから片手で抱き寄せられた。
険しい顔で涼月を睨む横顔を見て言葉を噤む。
薄目で梗月を睨む涼月は低く唸るような声を出した。。
「お前は、また俺から奪うのか?」
「……ああ、奪うさ、本気だからな…」
静香を自分の後ろに隠し涼月を睨む梗月に静香は堪らず服を掴んだ。
すかさず胸ぐらを掴む涼月が腕を上げる。
「いやっ!」
また殴られそうなのを止めたくて前に出ようとしたら腕を広げ梗月に阻まれ、その腕にしがみついた。
涼月は腕を振り上げたまま動きを止め静香を見下ろす。
「りょ、涼ちゃん…」
奈津子が立ち上がりかすかに小さな声を出しハラハラした表情で立ち竦んでいた。
「はっはッはっ男の喧嘩は激しいのぉ、昔のワシも弟とよく殴り合いの喧嘩をしたもんだ。春月は男兄弟がいなかったから羨ましいだろう?」
「ええ、そうですね」
愉快そうに笑う総裁にみんなの目が集まる。
春月が苦笑いで相づちを打った。
「涼月、そのくらいにして座りなさい。梗月達も」
春月に諭され、涼月はパッと手を離し、ふんとこちらを一瞥して奈津子の隣に戻った。
奈津子は安心してストンと腰を下ろす。
「梗月、こちらに」
呆然と立ってた梗月は、再び春月に呼ばれ我に帰ると、腕を掴んだままの静香の手を軽くポンポンと叩きソファーに促した。
3人掛けのソファーに父の春月、梗月、静香。
向かい側に奈津子と涼月。
上座の一人掛けソファーに悠々と座る総裁。
「梗月、説明しなさい。」
一瞬の事で動けなかった静香は、涼月に殴られ、倒れてしまった梗月に駆け寄った。
「っつ・・・」
膝を着き、梗月を抱き起し、背中を支えた。
殴られた左頬は赤く腫れ口から血が出ているのを、手の甲で無造作にふき取ると涼月を睨む梗月。
「涼月さん!なんでこんなこと…!」
涙目になりながら静香も睨むように涼月を見上げた。
憮然とした表情で見下ろす涼月。
「本当は八つ裂きにいてやりたいところだが、静香ちゃんが泣くから今までの事はこれで水に流してやる。」
「ふん、一発殴るだけで終わりかよ。案外安いな」
不敵に笑い唸るように低い声で言った梗月は立ち上がって涼月と向かい合った。
好戦的に睨み合う二人。
「なんだよ、足りないか?なら反対側も殴るか?」
「や、やめてください!二人とも!」
「静香は黙って」
立ち上がり、涼月の前に立ちはだかると、梗月に後ろから片手で抱き寄せられた。
険しい顔で涼月を睨む横顔を見て言葉を噤む。
薄目で梗月を睨む涼月は低く唸るような声を出した。。
「お前は、また俺から奪うのか?」
「……ああ、奪うさ、本気だからな…」
静香を自分の後ろに隠し涼月を睨む梗月に静香は堪らず服を掴んだ。
すかさず胸ぐらを掴む涼月が腕を上げる。
「いやっ!」
また殴られそうなのを止めたくて前に出ようとしたら腕を広げ梗月に阻まれ、その腕にしがみついた。
涼月は腕を振り上げたまま動きを止め静香を見下ろす。
「りょ、涼ちゃん…」
奈津子が立ち上がりかすかに小さな声を出しハラハラした表情で立ち竦んでいた。
「はっはッはっ男の喧嘩は激しいのぉ、昔のワシも弟とよく殴り合いの喧嘩をしたもんだ。春月は男兄弟がいなかったから羨ましいだろう?」
「ええ、そうですね」
愉快そうに笑う総裁にみんなの目が集まる。
春月が苦笑いで相づちを打った。
「涼月、そのくらいにして座りなさい。梗月達も」
春月に諭され、涼月はパッと手を離し、ふんとこちらを一瞥して奈津子の隣に戻った。
奈津子は安心してストンと腰を下ろす。
「梗月、こちらに」
呆然と立ってた梗月は、再び春月に呼ばれ我に帰ると、腕を掴んだままの静香の手を軽くポンポンと叩きソファーに促した。
3人掛けのソファーに父の春月、梗月、静香。
向かい側に奈津子と涼月。
上座の一人掛けソファーに悠々と座る総裁。
「梗月、説明しなさい。」