年下の部下がぐいぐい押してくるんだけど!?
「おかしくないですよ」

大宮は全く笑っていない。
どこまでも本気なその瞳が……怖い。

「あれですか?
俺が十も年下だから相手にできないんですか?」

「そんな、ことは」

「まあいいです。
ペーペーの新入社員じゃ頼りないの、確かですから。
なら、賭をしませんか?」

「……賭?」

やっと大宮が視線を外してくれてほっとため息をついた。
でも、まだばくばくと速い鼓動が落ち着かない。

「営業成績、部内でトップになったら俺と付き合ってください」

「……無理だろ、それ」

私と大宮の所属する営業三課だけだったらもしかするかもしれないが。
営業部全体なんて土台無理。
< 5 / 26 >

この作品をシェア

pagetop