可愛い上司
もう二度と、あんな惨事は起こしたくないっていうのがみんなの正直な気持ち。

……さらに。

「課長、お茶どうぞ」

「ああ、ありがとう」

あれから、課長にはコーヒーを出さなくなった。

きっと砂糖ミルクを勧めてもまた我慢してしまうだろうし、そもそも飲み会で自分が話したことなんて覚えていないようだし。
なら、お茶が無難だろうってことで落ち着いた。


そして私は、課長のことが可愛くて仕方なくなっている。

どんなトラウマがあるのか知らないが、イメージを壊すことが怖くて、我慢してブラックコーヒーを飲んでいた課長が可愛いと思う。

ほんとはお酒に弱い癖して無理して飲んで、醜態をさらしてしまうのも、人間らしくて好きだ。

課長に可愛いとか言ったらどんな顔をするのか、想像するだけで楽しくて仕方ない。


【終】
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