ガラスの靴は、返品不可!? 【前編】
ただ一つになりたくて、1ミリの隙間すら許せなくて。
きつく抱きしめて、そして唇へ食らいついた。
「あ……ン、っ……」
鼻に抜ける、甘えた声が鼓膜をなぶり。
抑え続けた欲望を解き放つ。
「飛鳥、ね……もっと口、開けて?」
爛れた声で強請れば、ふっくらした可愛い唇が従順に開き、ためらいがちに揺れる舌先が見え隠れする。
待ちきれずに自分の舌でこじ開け、ビクリと怯んだ飛鳥のそれを、つかまえた。
「ま、待っ……、ふ、っ……ぁ」
絡まる舌は甘くて、満ちる水音はいやらしい。
昂る欲望が、コントロール不能になっていく。
唇をピタリと合わせたまま、
肩から背中、腰からヒップのラインを手で辿っていくと。
ガクガクっと彼女の全身から力が抜けていく。
崩れそうになった彼女の膝裏へ腕を入れ、そのまま持ち上げた。
少し軽くなってしまった華奢な体をそっとベッドへ横たえ、さらに深くその体を味わおうと覆いかぶさり――……
「待って、待ってライアン!」