after「恋がしたい。ただ恋がしたい。」
「ま、裕介の小狡い所は置いといて……今回のプロポーズうんぬんは、どう考えても香織が悪いと思う」
裕介くんとの過去の会話を思い返してぼんやりとしていたので、思わず聞き返してしまった。
「……プロポーズうんぬん?私が悪い?」
プロポーズが無かったのって……私が悪いの?
…………何で?
首を傾げる私に向かって、カウンターの向こうからも、
「そうだな」
と、賛同の声が聞こえてきた。
「本当、何で気がつかないのかって……」
ため息混じりに裕介くんが呟けば、
「だからさ、香織にサプライズなんて考えちゃダメなのよ」
と、すかさず紫が答えていた。
……何なの?この、連携プレー。
「…………うん。よく分かったよ」
ってか、もう裕介くんは納得しちゃってるし!
「ある意味、この状況がお前的にサプライズだな」
うるさい、小山。口を挟まないでよ。
何なの?何なの??
「ねぇ、ちょっと待って。みんな、何の話をしてるの???」