after「恋がしたい。ただ恋がしたい。」
こんな私でも、あなたが好きだっていつでも言ってくれるから。


一言で伝わらなくても、こんな風にずっと私に恋をしてるって、言葉で態度で伝え続けてくれるから。



裕介くんにだけは、私も意地を張らずに素直に気持ちを伝えようって思えるんだ。





***



パチパチパチパチ…………



『お願いします』



と、プロポーズの返事をした瞬間に、周りから自然と拍手が沸き起こった。


驚いて周りを見渡すと、ほぼ全てのお客様がこっちを見てパチパチと手を叩いてくれていた。



どうやら、このプロポーズは店内のお客様全てに聞こえてしまっていたらしい。




ぶわり、と再び頬が真っ赤になるほどの熱を感じながら、律儀に立ち上がって拍手に応えている裕介くんをぼんやりと眺めてしまっていた。


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