dirty tear
中学生になってしばらくした頃、部活紹介がされ、部活体験が始まりました。
親は「運動部に入れ」とうるさく言っていたので、運動部しか入る場所はありませんでした。
テニス部と悩みましたが、袴を履いてみたいという軽い気持ちで剣道部に入部することにしました。そこには、小学校から仲のいい莉亜(りあ)ちゃんもいて、安心しました。
剣道部一年生は、私と莉亜ちゃん以外全員男子でした。二年生も女子は一人で、三年生は三人。女子はとても少なく、男子が多い部活でした。
同じ一年生の男子たちとは、いつからか気軽に話せる関係にはなりました。それでも、心のどこかでは「あんたのことなんて、みんな嫌いだからね!」と言われたことが巡り、完全には信用していませんでした。
最初のうちは、竹刀を振ったり、足さばきを練習したり、先輩たちの稽古している様子を見ていました。
その頃はまだ、放課後になると部活へ向かう足は軽かったです。
夏頃になると、防具をつけて練習するようになりました。