dirty tear
同じ頃、あまりに情緒不安定な私を見て、莉亜ちゃんが私を保健室に連れて行ってくれました。

そこで私は、保健室の先生から精神科に行くことを勧められました。

精神科と聞いた時、私の頭の中には恐ろしい光景が浮かんでいました。

身体拘束されるかもしれない、変な薬を飲まされるかもしれない、無理やり何か検査を受けさせられるかもしれない……。

不安と恐怖で、私は先生に何度も「怖いことされませんよね?」と訊きました。

精神科なんて行ったこともなく、テレビで患者が押さえつけられる映像を見てそれが恐怖となっていました。

しかし、みんなに説得され、私は精神科に行くことになりました。

これが私の真実を知ることになるとは、全く疑うこともなく…。



両親とともに訪れた精神科は、先生が猫好きなのか待ち合い室には猫の置物などがたくさん置かれていました。

精神科の先生は、女性でした。少し緊張しながら私は最近の出来事を話しました。

先生は私の話を聞いた後、紙を一枚取り出しそれを見ながら、私にいろいろ質問をしました。
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