続・俺が幸せにしてやるよ
うわ、俺を置いていくとか酷すぎないか?
まぁ今日は一人で帰る予定だったしな。
ちょっと、陽葵の教室覗いてから帰るとするか。
終礼が終わって時間が経っているからなのか、廊下に人がほとんどいない。
珍しいな。
「―――?」
?
陽葵の教室か?
ちらっと中を窺う。
「⋯⋯黒木くん?」
中には抱き合っている男女がいた。
黒木、と名前を言ってたのは·····。
そのあとは覚えてない。
ただ、帰ってひたすら勉強をしただけだ。
女の方は後ろ向きだったけど、陽葵だった。
声も。
どんだけ勉強しても頭の中には教室の出来事が頭をよぎる。
俺、こんなに女々しかったか?