ラブレター【完】
あのプールの日以来、俺は理奈と一緒にいるとなぜか頻繁にドキドキするようになった。
朝から「ともちゃん、おはよ」って笑いかける理奈は、なんか知らないけどやたら可愛く見える。
いつもしてるみたいに「おう」って言いながらポンポンと理奈の頭を撫でたら、理奈が上目遣いで俺を見上げて微笑んだ。
その笑顔に、思わずドキッとしてしまう。
そんな毎日が続いて、最初は暑さで頭がおかしくなったのかと思った。
「ともちゃんすごーい!期末テスト学年で3位じゃん!やったね!」
理奈が、まるで自分のことみたいに喜ぶ。
そんな様子が可愛くてたまんない。
「それより理奈、今日も寝ぐせやべーよ?」
そう言いながら、理奈のぴょこっと跳ねた髪の毛に手を伸ばした。
なんか最近、理奈に触りたくて仕方ない。
「寝ぐせじゃないもん、これくせ毛だもん!」
口を尖らせて怒る理奈も、めちゃくちゃ可愛い。
理奈を可愛いと思うのは昔からだ。
でもそれは、妹みたいに可愛いって感情だと思ってた。
今は……よくわかんない。