ラブレター【完】
*****

──俺は今、第二音楽室の黒板を眺めている。


「わたしのこと、いつから好きでいてくれてるの?」


理奈がそんなこと書くから、ついつい去年のこと思い出した。

いつから?そんなの知らないよ。

気づいたのは去年だけど。

もしかしたら、スイミングの頃から好きだったのかもしれないし、中学生になってからかもしれないし。


「気づいたら、いつの間にか好きだったよ」


大きな文字でそう書いた。

いつからなんてわかんない。

わかんないけど、とにかく俺は、きみのことが大好きです。

だから、早く気づけよ。



~fin.~

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