最上階ロマンス
が、それに気がつく人間は、それ程いなかった…くらいで。。実咲が言わなければ分からない程度だった…
「あの、このことは…っ」
「言わないよ。誰だって、秘密にしたいことはあるでしょ?」
その癒されるような笑顔に、実咲は安心した…
「と。。
昨日、言い忘れたんだけど…雅人がさ、松永さんから預かってた手紙…」
「…‘ 手紙’…?」
「うん。ちょっと行き違いがあったみたいでって…全面的に、雅人が悪いんだけど。。
あれさ…っ」
「っ実咲…っ!」
その声に、すぐ様我に返る…
2人は、その声がした方を振り返る…
「あ。。」
「悠、そっか…お前のトコもウチのクライアントだっけ?
俺たち、先に失礼するけど。。お前は?」
2人に近づいてくる琢磨…、悠はいつも通りの笑顔を向け…
「うん。じゃ、そろそろ俺も失礼しようかな? 松永さん、その話はまた…
ウチも、遅くなると、心配させるから…。じゃ、またね」
そう言いながら…、腰を上げた悠…。。2人に向かって軽く手を振る…
実咲は、その悠の言葉に…、昨日はじめて会った彼女のことを思い出していた…
「……」
《瑞希さんか…、
‘ 心配させるから’…か。。
大事なんだな…、いいな…っ》
…と、2人に背を向ける悠を、実咲は見送りながら…【‘ 手紙’って、何を言いたかったんだろ?】と、思いかけた時…、何かを思い出しかけた…
「…あ…っ」
《もしかしたら…っ》
「なに? そんな熱い視線向けてるの?」
その、言葉に…実咲は、琢磨の方に視線を向ける…
「…え…?」
その、実咲の両手を掴むと…自分の肩を掴ませる…、実咲の身体を抱き上げ…
「悠に。。まぁ、アイツ…老若男女にモテるからな…。女だけじゃなく、男にも…
…にしても。。ちょっと…、妬けるかも…っ」
「え? そんなこと!」
《なに、言ってるの? この人は?》
「…手、貸して…」
実咲は、琢磨に言われるままに…両手を差し出す…
その腕を琢磨は、自分の両肩に引き寄せ、その身体を抱き上げ…
「…わっ! ちょっと!」
琢磨のその行動に、その場にいた人たちは、瞬時に騒ぎだした…
「すいません。妻の具合が悪いようなので…先に、失礼します」
そぅ…颯爽…と、会場を後にする…
「ちょ…、ちょっと! 下ろして! 重たいんだよね?」
会場を出、エレベーターホールまで向かう途中…。。その行動に、動揺を隠しきれない…
「それに…、抜けちゃって。。良かったの…?」
その言葉に、
「こっちの方が大事。。」
琢磨の言葉に、瞬時に…耳元まで紅潮した実咲…。。それを悟られないように…琢磨の首筋にしがみつく…
「…。。」
《なに、これ…?
こんなコト、するなんて…。。ズルい…っ!
絶対に、好きにはならない…って、決めていたのに…っ!
どうして、こんなことをするの?》
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
琢磨が予約しておいた…ホテルの部屋にたどり着いた…
その部屋のドアが開いた瞬間に…。。実咲は、その部屋の広さ…に両目を見開き…
「すご~い! 夜景、綺麗っ!」
と、足の痛みも忘れたのか…、夜景の見える窓辺まで駆けて行った…
「まぁ、スィートルームだしな…
今日、頑張ったお礼。」
その言葉に、即座に振り返った実咲…
「【スィートルーム】? すごっ!
凄い、あ! ねぇ、見て…スカイツリー、綺麗っ!」
すっかり上機嫌の実咲…
そんな実咲を見ている内に…琢磨まで、次第に頬が緩みそうになり…
「単純なヤツ…」
そぅ、吹き出してみせた…
「あ! でも、スィートルームって、高いんだよね?」
と、言った実咲の身体を背後から抱き締め…、その耳元に…
「夕べの続きでもしようか?」
そぅ、聞こえた声に…。。一気に熱が上がるような気がした…
「…え…?」
《…【続き】って。なに?》
言葉の意味を理解しきれていない実咲…
その実咲の首筋に、突然、キスをした…
「…ひゃ…っ!」
その、行動に…心臓が跳ね上がりそうになった…
背後から、抱き締められ…腰に回された琢磨の手…。。首筋に何度かキスをし…
「そのまま…、立ってられる…?」
窓に両手をつき…、ゾクゾクするような感覚がした…。。その声にも…
「…や…っ。や…だ…。やめて…」
その目に、涙の粒が浮かび上がった…。。その実咲の反応に、笑いながら…
「お前、反応よすぎ…」
ネイビーのワンピースの背中にあるチャックを下げる…
「…っや…! 下げないで…」
実咲の抵抗も虚しく…下げられたワンピースのチャック…。。そのワンピースが落ちないよう…胸元を押さえた…
背中を這う…唇…
腰周りにあった手が…、胸に移動し…。
「こっち向いて…」
そぅ顎先に触れられ…引き寄せられ。。唇が重なる…
「…や…っ」
《こんな…、
優しいキス…。。なんで…っ》
ベットに押し倒され…、何度も口付けを交わす…。。
潤んだ瞳で、琢磨を見上げる…、その頬に触れる…その指先…
「今日は、寝るなよ…」
そぅ、いつにも増して…優しい瞳…。。
実咲は、琢磨の首筋や肩先に手を伸ばし…、口付けをせがむ…
その、実咲の身体に、自分の跡を残していく…
「…っあ…!」
《こんなの…、ズルい…っ!》
「あの、このことは…っ」
「言わないよ。誰だって、秘密にしたいことはあるでしょ?」
その癒されるような笑顔に、実咲は安心した…
「と。。
昨日、言い忘れたんだけど…雅人がさ、松永さんから預かってた手紙…」
「…‘ 手紙’…?」
「うん。ちょっと行き違いがあったみたいでって…全面的に、雅人が悪いんだけど。。
あれさ…っ」
「っ実咲…っ!」
その声に、すぐ様我に返る…
2人は、その声がした方を振り返る…
「あ。。」
「悠、そっか…お前のトコもウチのクライアントだっけ?
俺たち、先に失礼するけど。。お前は?」
2人に近づいてくる琢磨…、悠はいつも通りの笑顔を向け…
「うん。じゃ、そろそろ俺も失礼しようかな? 松永さん、その話はまた…
ウチも、遅くなると、心配させるから…。じゃ、またね」
そう言いながら…、腰を上げた悠…。。2人に向かって軽く手を振る…
実咲は、その悠の言葉に…、昨日はじめて会った彼女のことを思い出していた…
「……」
《瑞希さんか…、
‘ 心配させるから’…か。。
大事なんだな…、いいな…っ》
…と、2人に背を向ける悠を、実咲は見送りながら…【‘ 手紙’って、何を言いたかったんだろ?】と、思いかけた時…、何かを思い出しかけた…
「…あ…っ」
《もしかしたら…っ》
「なに? そんな熱い視線向けてるの?」
その、言葉に…実咲は、琢磨の方に視線を向ける…
「…え…?」
その、実咲の両手を掴むと…自分の肩を掴ませる…、実咲の身体を抱き上げ…
「悠に。。まぁ、アイツ…老若男女にモテるからな…。女だけじゃなく、男にも…
…にしても。。ちょっと…、妬けるかも…っ」
「え? そんなこと!」
《なに、言ってるの? この人は?》
「…手、貸して…」
実咲は、琢磨に言われるままに…両手を差し出す…
その腕を琢磨は、自分の両肩に引き寄せ、その身体を抱き上げ…
「…わっ! ちょっと!」
琢磨のその行動に、その場にいた人たちは、瞬時に騒ぎだした…
「すいません。妻の具合が悪いようなので…先に、失礼します」
そぅ…颯爽…と、会場を後にする…
「ちょ…、ちょっと! 下ろして! 重たいんだよね?」
会場を出、エレベーターホールまで向かう途中…。。その行動に、動揺を隠しきれない…
「それに…、抜けちゃって。。良かったの…?」
その言葉に、
「こっちの方が大事。。」
琢磨の言葉に、瞬時に…耳元まで紅潮した実咲…。。それを悟られないように…琢磨の首筋にしがみつく…
「…。。」
《なに、これ…?
こんなコト、するなんて…。。ズルい…っ!
絶対に、好きにはならない…って、決めていたのに…っ!
どうして、こんなことをするの?》
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
琢磨が予約しておいた…ホテルの部屋にたどり着いた…
その部屋のドアが開いた瞬間に…。。実咲は、その部屋の広さ…に両目を見開き…
「すご~い! 夜景、綺麗っ!」
と、足の痛みも忘れたのか…、夜景の見える窓辺まで駆けて行った…
「まぁ、スィートルームだしな…
今日、頑張ったお礼。」
その言葉に、即座に振り返った実咲…
「【スィートルーム】? すごっ!
凄い、あ! ねぇ、見て…スカイツリー、綺麗っ!」
すっかり上機嫌の実咲…
そんな実咲を見ている内に…琢磨まで、次第に頬が緩みそうになり…
「単純なヤツ…」
そぅ、吹き出してみせた…
「あ! でも、スィートルームって、高いんだよね?」
と、言った実咲の身体を背後から抱き締め…、その耳元に…
「夕べの続きでもしようか?」
そぅ、聞こえた声に…。。一気に熱が上がるような気がした…
「…え…?」
《…【続き】って。なに?》
言葉の意味を理解しきれていない実咲…
その実咲の首筋に、突然、キスをした…
「…ひゃ…っ!」
その、行動に…心臓が跳ね上がりそうになった…
背後から、抱き締められ…腰に回された琢磨の手…。。首筋に何度かキスをし…
「そのまま…、立ってられる…?」
窓に両手をつき…、ゾクゾクするような感覚がした…。。その声にも…
「…や…っ。や…だ…。やめて…」
その目に、涙の粒が浮かび上がった…。。その実咲の反応に、笑いながら…
「お前、反応よすぎ…」
ネイビーのワンピースの背中にあるチャックを下げる…
「…っや…! 下げないで…」
実咲の抵抗も虚しく…下げられたワンピースのチャック…。。そのワンピースが落ちないよう…胸元を押さえた…
背中を這う…唇…
腰周りにあった手が…、胸に移動し…。
「こっち向いて…」
そぅ顎先に触れられ…引き寄せられ。。唇が重なる…
「…や…っ」
《こんな…、
優しいキス…。。なんで…っ》
ベットに押し倒され…、何度も口付けを交わす…。。
潤んだ瞳で、琢磨を見上げる…、その頬に触れる…その指先…
「今日は、寝るなよ…」
そぅ、いつにも増して…優しい瞳…。。
実咲は、琢磨の首筋や肩先に手を伸ばし…、口付けをせがむ…
その、実咲の身体に、自分の跡を残していく…
「…っあ…!」
《こんなの…、ズルい…っ!》