ひとつ違いの君と俺
「ただいまぁ」と家に入ると、愛犬のチロが嬉しそうに尻尾を振りながら出迎えてくれた。そんなチロにもう一度ただいまと撫でてリビングのテーブルの上にあったコンビニの弁当を温めて食べた。「やった今日はカルビ丼だ」と独り言を言いながら食事を済ませた。うちは父親が早くに死に母親は朝から晩まで仕事。だから俺はこうしていつも一人で晩御飯を食べる。でもそれを寂しいと思った事などはない。時々母親が早く帰ってきて晩御飯を作ってくれる。母親がいない日でもチロがいるからあまり寂しいとは思わない。食事を済ませ風呂に入り部屋で勉強してると、♪二人寄り添って歩いて♪メールだ俺は携帯を開きメールを見た見知らぬアドレスだったがすぐに誰だか分かった。《こんばんは今日は楽しかったですまた一緒に遊びましょうねアドレスは石山君から聞きました。》「………おっしゃぁぁぁぁー」彼女とメールができるという嬉しさについ叫んでしまった。そんな事はさておき、返信しなくちゃ。【こちらこそ楽しませてくれてありがとうあと俺に敬語とかいいから実でいいよあと星の好きなタイプってどんなの】よしっ返信カチッ
~5分後~♪二人寄り添って歩いて♪メールだ【分かったぁそうする好きなタイプはぁおもしろくって優しく頼りになる人かなぁ実は】
頼りになる人かぁ………俺はそんな事を思いながら、星にメールを打つ【俺の好きなタイプは母親みたいな人かな】
…………おかしい1時間待ってもメールがこない。仕方なくその日は寝る事にした。
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