鬼遊び ーオニアソビー
私は暗闇の中を歩きながらその唄に聴き入っていた。まるで、私を導くかの様に私を引き付けた。

少し進むと暗闇は開け綺麗な花畑にでた。

ここが噂のあの世の入口かぁ…。私はぼんやりそう考えていた。


「ねぇ、あなた。新入り?」

「えーっと…。た、たぶん…。」
「…。そうなんの。じゃぁ、ここが何処だかわかってる?」

「えーっと…。三途の川。あの世の入口ですよね!?」

「まぁ、おおかた自覚している様ね…。でも、ここはあの世の入口じゃなくて地獄の入口よ。私は女鬼(メキ)。ここの番人よ。」

「えっ!?地獄っ!?」

「あなた自殺したんでしょ?自殺者は地獄に堕ちる…。勿論、それを知ってて自殺したのよねぇ?」
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