鬼遊び ーオニアソビー
「さぁ、立って〜。一緒にトイレ行こっ。私達、友達だから何をするにも一緒だよねー?」



姫花の取り巻き二人が私の両脇を抱え上げ、腕を組む形で教室から連れ出された。

一歩一歩、無理矢理歩かされる度に心臓はドクドクと早く脈打って行った。

もう何度も経験して慣れているはずなのに下腹がキュッと締め付けられる緊張感は無くなる事はなかった…。

そして、とうとうトイレへと引きずり込まれてしまいました。



「ねぇ…。恵美ちゃん。私達、あなたに謝ろうと思ってぇ。」


えっ!?何言ってるの!?この人…。今までにない展開に私は驚き目を丸くした。


「今までイジメてごめんね…。私達、たくさん酷い事してきたよねぇ…。」



ますます姫花達の言っている事がわからなかった。私は、ただただ耳を疑う事しか出来ないでいた。
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