アタシに付きまとう彼が愛おしい
葵の励ましに勇気が出た。
神谷くんをちらりと見る。
目が合うと、すぐ逸らした。
「祐華?」
不意にあげられた名前にどきりとする。
「な、何でもないっ!」
「あっそ」
神谷くんはアタシから離れていった。
「ま、待ってよ!」
「なんだよ」
「…アタシも神谷くんが好きなの」
よし、言えた…
「おめでとう!良かったね」
「2人なら絶対に大丈夫だ。直哉、やっとだな。前から相談されて俺なりにアドバイスしてやったのになかなかくっつかないんで困ったよ。でも思ったより早く両思いになれて良かったじゃん」
えっ?前からってどーゆうこと?
この疑問を持ちながら旅行は終わった。
しかし、神谷くんとアタシはまだ付き合っておりません。
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