アタシに付きまとう彼が愛おしい
「神谷がいいよって。自分も撮りたいって言ってたよ」
えっ?もう聞いてきたって事?
流石の美玲。行動が早いってのは前から変わらない。
「祐華、撮らないの?」
この声…神谷くんだ。
後ろから声が聞こえてきた。
え、いいの?
いや、撮れるなんて思わなかった。
この前の長崎旅行の時、4人で撮ったことあるけれど、2人は初めてだから緊張する…
「じゃあ、撮ろう!」
そこは勇気を出してプリ撮りに行った。
じゃなきゃ、絶対に後悔すると思ったから。
"美玲ありがとう"と心の中で感謝した。
神谷くんとプリを撮り終わって、落書きコーナーに移動した。
「なぁ、聞くけど仲村と仲良しなの?」
「仲村?」
文字盤が可愛い桜色で、それぞれの名前を書こうとしたら、神谷くんが仲村っていう名前が出てきた。
「多分仲村はお前が好きじゃねーの?」
仲村…?
仲村弘樹は、クラスメートであって何回は遊びに行った事がある。
勿論、美玲も一緒で。
だけどそれは友達としてだよ?
「友達としてだよ?」
アタシは否定する。
「ふーん。付き合ってるよーに見えたけど」
何で付き合ってるように見えるの?と疑問を持ってたら、落書きタイムが終わってしまった。
「あっ、終わっちゃったね。行こう!」
話に集中で、落書き全然出来てなかったけど、神谷くんと撮れただけで良きとしよう。