アタシに付きまとう彼が愛おしい
アタシは洸太が好き。
いくら無理矢理でも洸太の存在を消そうとしても出来ない。
自分の気持ちに嘘つく事なんて、出来ない。
洸太と出会って、アタシの心は奪われたんだ。
気持ちが落ち着き、屋上に向かった。
深呼吸したら、ドアを開ける。
「洸太…」
洸太を探すと、視線が交わる。
アタシは何故か目を逸らしてしまう。
何か緊張するって言うか、変に意識しちゃって、目を合わせられないんだけど。
いいえ。
そんな場合じゃない。
「洸太、話があるんだけど」
「座れば?」
アタシは洸太の隣に座り、深呼吸をする。
「アタシ、洸太が好き」
放課後の屋上に響いた声の持ち主は、河野祐華。
たった今、杉野洸太に気持ちを伝えたのだ。
洸太と同じクラスになってから、3ヶ月しか経ってないけれど。
「本音?それとも遊び?」