アタシに付きまとう彼が愛おしい
「アタシ本気だから」
逃げたくなくて、前に進もうとしているアタシに思いがけない言葉を掛けられた。
「あっそ。もうお前に関わらんから」
「え、な、何で…」
アタシが嫌いになったの…?
「お前には川嶋や神谷がいるだろ」
「何で今更なの?ねぇ、何があったの?」
洸太は呑気にケラケラと笑う。
「楽しかったわ、じゃあな」
どうやらアタシに幸せになる権利はないみたい。
「…分かったよ。今までありがとう」
そう言うと、洸太は屋上を後にした。