アタシに付きまとう彼が愛おしい

綺麗な二重の瞳に、通った鼻筋。

白い陶器のような肌に薄い唇。


容姿端麗という言葉がピッタリ当てはまる。


そんな彼が好きなんだ。


「それじゃ、明日ね!」


1回、頭を冷やなくちゃ。


洸太の顔を見れたし、今日はここまでにしよう。


洸太ひ背を向け、帰ろうとしたら、洸太こ手がアタシの腕を掴む。


「洸太…?」


掴まれた腕に目を見張る。


「キスしていいって、誰が言った?」


「ご、ごめんねっ!」


今のアタシは洸太に上手く笑えてない。


キスしたんだ、アタシ。


でも今更、騒ぐ必要ないと思うけどね。


だってアタシたちは何回もキスしたんだし。


「もう来んな…」


洸太は冷たい言葉をアタシに掛ける。


アタシが洸太に冷たく突き放したように…


そんぐらい、平気だよ。


アタシが洸太を振り回しても、真っ直ぐに想ってくれたように、洸太に嫌われても全然怖くないもの。


「来てほしくないなら、学校に来てよね。じゃなきゃ、また洸太んちに行くからねっ!」

< 44 / 61 >

この作品をシェア

pagetop