恋愛境界線
「それでもいい」


隼人さんはそう言うと、私を抱き寄せる。


「雪花の中からあいつがいなくなるまで、俺は待つ。何年でも。
それまでは代わりでもいい。
代わりでもいいから、そばに居させてくれないか」




「…何で、そこまで言ってくれるの?」


私がそう訊ねると、隼人さんは私の耳元でつぶやく。





「それは、
雪花を愛してるからに決まってるだろ」









ああ。





やっぱり、私の選択は間違っていなかった。




わたし、ちゃんとこの人との未来を考えていこう。




そう心に決めて、
私は隼人さんの背中にそっと手を回し、
強く…強く抱き締めた。

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