恋愛境界線
「じゃあ…そろそろ聞いていいか？何があったか」

「…」

小川先生には口止めされている。
言えば、先生との過去の関係をばらすって。

でも、この先ずっと小川先生に嫌がらせられるのは癪にさわるし、受験勉強に影響が出かねない。

なら、一番ベストな選択は…小川先生と付き合っている先生に全部を話して、小川先生を説得して止めてもらうことだろう。

「小川先生に、私とのこと話したでしょ」

「え？」

「私と先生がまだできてるって思ってるのよ。嫉妬してるんじゃない？どうにかしてよ…彼女なんでしょ！」

私がそう言うと、先生は目を丸くする。

「彼女？？」

「付き合ってるんでしょ？」

「いやいや、そんなわけないだろ」

え、どういうこと？

「でも、小川先生が…」

「この前も言っただろ。僕は今も雪花が好きだって」

何がなんだかわからない。
頭が混乱する。

じゃあ、小川先生が言ってたことは嘘ってこと…？

「あの女…雪花に嘘を吹き込んだな」

先生と小川先生が付き合っているのは嘘。
じゃあ何で、小川先生はそんな嘘をついたの？
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