恋愛境界線
私は今日あったこと全てを隼人さんに話した。

隼人さんは大きな溜め息をこぼす。


『雄飛…お前な、雪花を巻き込むなよ』

「…悪い。怪我もさせてしまって」

『捻挫は俺が診るから、俺の家に連れてきてくれ。今すぐな』

「わかった、着いたらまた連絡する」


そう言って先生は電話を切ると、困った表情をして自身の頭を掻く。

「やばい、兄貴かなり怒ってる」

「こんなに怒ってる隼人さん、はじめて」

「僕は昔から兄貴に怒られてばっかりだけどな」

「やっぱりそうなんだ」

「やっぱりって…。じゃあ行くか、車で送る。僕の肩に掴まって」

「うん、ありがとう」

先生の車、か。
あの初デート以来だなあ…。
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