恋愛境界線
そう言われるのは、当然のことだった。

これじゃあ私も、優姫さんと重ねてみていた先生と一緒じゃん。


隼人さんも、私が先生と重ねて見ていたこと気づいていた。

気づいていて、私をずっと待っていてくれたんだよね。



ごめんなさい。
こんな終わり方になってしまって。

そんなことを言わせてしまって。


隼人さんは、最後まで優しかった。
私にはもったいないくらいの素敵な男性だった。




「隼人さん。この1年、
私はあなたといられてずっと幸せだった。

一緒にいて、不安に思ったことなんて1度だってなかった。

指輪をくれたとき、私は…本当に嬉しかった。
真剣に、一緒になる未来を考えたよ。


それは嘘じゃないから」




ああ。

もう、終わりなんだね。




「ありがとう。さようなら」
< 206 / 230 >

この作品をシェア

pagetop