恋愛境界線
「雪花、キスしていい?」

「ダメだよ。ここ学校でしょ」

「この場所、端っこだから誰も来ないって」

私を本棚のほうへ追いつめて、先生は本棚に手をつき、両手で左右の逃げ道をふさぐ。

「だーめ!」

「だってさ、もう先生と生徒じゃないよ」




そう。


私達を隔てていた“先生と生徒”の境界線はもう、なくなったんだ。
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