恋愛境界線
「ゆ…」

いざ呼ぼうと思うと、照れが交じってなかなか声にできない。
でもそれを先生に見透かされている。
だからスムーズに言ってやる!

「…ゆ…ゆうと」

よし、言えた!
これなら先生文句言えないよね?

『……』

うん?

「先生?」

『……』

あれ、反応がない。
聞こえなかったのかな?

「雄飛…?」

どうしたんだろう。
もしかして寝たとか?

『…可愛すぎだろ』

「ん?」

『可愛すぎで色んな衝動を抑えてて声出なかった』

「衝動…?」

『詳細聞きたい?』

先生の声がさっきまでの声より少し高くなる。
いまどんな表情をしているか想像できる。
きっと目が輝いていることだろう。
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