恋愛境界線
「雪花、今日俺と一晩中一緒にいてほしい」
奏が立ち止まったのはラブホテルの入り口前だった。
私達は完全にホテル街に入り込んでいた。
「付き合いはじめてもうすぐ2年経つ。もうそろそろ、いいよね?」
断ったら奏は傷つくだろうか。
でも断らず、先生を好きなまま一晩過ごす方が奏も私も傷つく。
奏は私を試しているんだろう。
私の自分への気持ちを。
私は、今ちゃんと言わないといけない。
”終わりにしよう”と。
「奏、わたし…ーーー」
「そこでなにしてるの」
私の後ろから声が聞こえる。
その声を聞いて私はドキッとする。
何で、ここに…