恋愛境界線
この公園。
奏とよく来たなあ…


部活終わりに訪れて、
奏はこうやって私をベンチに座らせて、
走って近くの自動販売機に走る。

そして私の好きな500mlペットボトルの紅茶を2本買ってきて、
二人で並んでゆっくり飲みながら話をして、
空を見上げて天体観測をする。



遊園地で遊ぶとか、ショッピングとか、そういうアクティブなデートじゃなくて、
カフェや公園のベンチに座って、いっつもどうでもいい話をして…

それが私たちの日課だった。

また、こんな日が来るなんて思わなかった。



「ほら、雪花のぶん」

「ありがとう」

奏は私に紅茶の入ったペットボトルを手渡し、ベンチに腰かける。





「今日は星、綺麗に見えるな」

「そうだね」

奏はペットボトルの蓋を開けて、紅茶をひと口飲む。
私は手に抱えたまま、満天の星空を見上げる。

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