恋愛境界線
あのあと、先生のもとを後にして奏の家にお邪魔した。
昔から家族ぐるみの付き合いだったので、奏のお父さん、お母さんも歓迎してくれて夜ご飯までごちそうになった。
そして奏は自分の部屋に案内してくれて、
「俺はリビングで寝るから、好きに使って」
と言ってくれて、私は一晩中泣いた。
自分で選んだことなのに、別れたことを後悔した。
先生は私を好きだと言ってくれたのに。
”これで良かったんだ”
”仕方ない”
ずっと自分に言い聞かせて、暗示をかけて自分自身を納得させた。
そしてゴールデンウィークはすぐに終わりを告げて、学校が再開した。