恋愛境界線
第9章 新たな出会い、運命の悪戯
先生と別れてから、2週間が経った。
本郷先生は担任なので、毎日会わないと行けないことと、
ホームルームの出欠確認のときに”赤坂”なので一番に名前を呼ばれることは未だに辛い。
あとは部活の顧問なのでたまに姿を見かけるくらいだ。
廊下ですれ違っても、私たちは話すこともなくただの”先生”と”生徒”だった。
私が社会科準備室に行くことはなくなった。
夢だったのかなって思ったこともあった。
むしろ、夢だったんだって思わないとって暗示をかけた。
部活以外に何もない放課後に、私はぽっかり穴が空いたような虚無感に襲われた。
その穴を埋めるために、
中間テスト前でもあったので勉強に没頭することにした。