天使の翼
『少女は、どんなに頑張っても飛ぶことが出来ません。
他の子達は、きちんと両方の羽があって自由に生活しています。
「どうして私は他の子達とは違うんだろう・・・・。」
少女は、そう思いながら毎日泣いていました。』
私は、他の子とは違う。
私は、友達がいない。いつも1人。
そんな私は、真っ先に榎本さん達に目をつけられた。
毎日バカにされていじめられる毎日。
涙がツーっと流れる。
(もうヤダ・・・・・・。)
『ある日、1人の少年が話しかけて来ました。
少女は、悩みを相談すると少年は、親身になって聞いてくれました。
それから毎日、2人は話すようになりました。
いつも笑顔の優しい少年。
少女は、少年に恋心を抱くようになりました。』
「あの・・・・・・大丈夫?」
(え・・・・・・?)
顔を上げると、心配そうにする彼の姿が。
「梶原君・・・・・・。」
同じクラスメイトの梶原 優君。
私のことをいつも気にかけてくれる唯一の人だ。
「うん。大丈夫・・・・・・。」
「ごめんね。こんなことしか出来なくて・・・・・・。」
「ううん。大丈夫。気にかけてくれてありがとう。」
「・・・・・・結局、僕は気にかけてあげることしかできない。でも、できることがあれば何でも言ってよ。僕も君の力になりたいし・・・・・・それに、笑顔でいてほしい・・・・・・から。」
(え?)
「僕、部活あるから!じゃあ!」
「か、梶原君!?」
耳を赤くして走り去ってしまう梶原君。
その時、私の顔もポッと赤くなった。