あなたの青 わたしのピンク
ハルが東京へ行ってしまってから

かなりの時間が経ってしまった

何度か目の東京

初めて東京へ来た時に比べても

東京も随分と変わっていた

その時間を思った時

改めてハルの優しさに気がつく

たとえどんなに離れていても

やっぱりハルより

好きになれる人なんて

今まで誰もいなかった

いつもハルと一緒にいるわけじゃない

だけど

だからきっとこんなにハルのことが

恋しいのかと思った時もあった

でも

それだけじゃない

言葉に上手くできないけど

言葉にならない

何かその大切な何かが

ハルと私の間には

確かに存在して

それは

両親や友達にも感じたことのない

特別なものだった
< 20 / 81 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop