あなたの青 わたしのピンク
チェックインを急いで済ませ

ホテルの部屋で軽く食事をし

会場までの移動手段を確認する

地下鉄を乗り継ぎ

駅からの道順を確認すると

あっという間に移動に良い時間となった

バンドのロゴの入ったTシャツにジーンズ

イヤリングとネックレスをして

さあ、出発

ホテルから駅までの様子を忘れない様に

辺りを確認しながら歩き出した

ホテルのある通りには様々なこじんまりした

お店が並んでいる

主に手芸用品や画材、卸を主に扱う昔ながらの

店並みをみながら歩く

どこかのんびりと生活感のあるその景色が

私を安心させた

移動する人達の流れにのり駅のホームから

地下鉄に乗り込む

土曜日の夕方ということもあって

ゆっくりと地下鉄に揺られライブハウスの有る駅へと到着

前を歩く二人組の女性のたわいもない話や

後ろから聞こえる

週末の開放された雰囲気に連れの人と

楽しそうに会話する女性の話を聞きながら

目的の場所を目指す

駅をでると高層ビルの立ち並ぶエリアは

ビルの影になっていて既に歩道には

街灯の灯りが落ちていた

その中を先ほど確認していた方角へ向かって

歩き出す

数メートル先に見覚えのあるTシャツを着た

二人組の女性が歩いているのを確認すると

少し安心して、彼女達の後ろをしたがっていく

ハルのバンドのTシャツを着た彼女達は

楽しそうにバンドの話をしながら歩いている

その会話に納得したり

私はその時はなどと、これまでのライブで

あったことなど思い出しながら歩く

会場までの道のりも素敵な思い出だった

会場前には既に百人程人が集まっていた

係の人が所どころに立って何となく列になっていたので

最後尾を探しそこに並んだ

高層ビルの合間に広がる空は深い夜の色になっていた







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