だいすきだったきみへ。
《きみはだれ書いた?》

なんて聞き返したら、

《俺、〇〇って書いてもた》

とかって異性なのに、

仲良しくんの名前、書いてたよね。

異性を書くとこはふたつあったけどね。

だけどわたしは思ったんだ。

その結果は、叶わない恋をしている人、で

だからわざと言わなかったんじゃないか、って。

自意識過剰だね。

《もうひとりは?》

きみはなかなか教えてくれなかった。

わたしだって教えたじゃん。

《お前って書いたの》

とかってわたしの名前を出すから、

またにやにやが止まらなかった。

しかもきみは、

照れたのをごまかすみたいに、

顔文字なんて使っちゃってさ。

しかもそれ、

わたしがきみにさんざん送ったやつだしさ。

だけどね、

きみの当たり前になれてることが、

いちばん嬉しかったんだよ。
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