だいすきだったきみへ。
"両想い"から"彼氏彼女"になっただけで、

特別変わったわけじゃない。

というよりも、

両想いになったのに1ヶ月も、

彼氏彼女にならなかったことのほうが、

いま考えてみると不思議なことで、

なにしてたんだろうね。

会話もいつも通り。

だけど、"きみの彼女"ってだけで、

心がわくわくしてた。

《わがままになるけどさ》

付き合ったらなにがしたいか、

みたいな会話だったっけ。

《うん》

きみは特になにもなさそうで、

わたしだけみたいで恥ずかしかった。

《シャーペン交換したい》

わたしのわがまま。

《シャーペン》

きみからしたら、なんだそれ、だったよね。

《授業とかで使えるかな、って》

引かれたかな。

《あー。いいね》
< 145 / 163 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop