だいすきだったきみへ。
ずき、ってした。

だいじなとこでぜんぜん来てくんないじゃん。

《あいつにシャーペン渡すようにしてもいい?》

帰ってから謝罪とともに、

来たきみからのLINE。

なにそれ、わたしだって、って、

すっごい嫌な気持ちになっちゃって、

返信するのがいやになった。

だけど、

《わかった。でもちゃんとしてくれる?》

わたしのわがままが悪かったよね。

《うん。ごめん。朝は勇気がなくて…》

ほんとに交換いいのかな。

《ほんまに交換いいん?》

いやじゃないのかな。

《うん》

LINEでは、これでもかってくらい、

まっすぐに気持ちを伝えてくれるきみだったけど

根っからの恥ずかしがり屋で、

わたしはそこによくもやもやしてた。

やっぱり、

わたしときみじゃだめだったのかな。
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